2009年11月14日土曜日

最近観た映画のことなど (その2)

〔えいが〕


どうも。
トド@今度は爆睡期に突入です。

今日の午後、森繁さんのお蔵入りドラマ(『銀色の恋文』)が追悼番組として関東ローカル(なぜ?)で放映されますたが、その中で、昨年お亡くなりになった女優・水原英子さんが奈良岡朋子の家の嫁役を演じているのに気づきました。
水原さんは、せんきちが子供の頃近所にお住まいでいろいろ交流もあったので、非常に懐かしく思ったことでありますたよ(フィルムセンターの「逝ける映画人を偲んで 2007‐2008」でも取り上げられていたけれど、うっかり見逃しちゃってたもんで)。
でもこれ、「番組編成の都合で未放送となっていた」といいますけれど、本当にそんなつまらない理由だったんですかねえ。
久しぶりに落ち着いて観ていられる、ホームドラマの王道を行く一品だと思ったのですが(フジというよりは、TBSっぽかったけど)。

ということで、さあ、とっとと宿題を片付けるわよ。

『波止場で悪魔が笑うとき』
1962年、第一プロ・大宝。中川順夫監督。牧真史、泉京子主演。


別題:『マリンタワーは知っている』。
例の「幻の大宝作品」企画、最後の上映作品。
マドロスやってた牧真史が、弟の死の謎を探るアクション。
別題の通り、前年に開業したばかりのマリンタワー大フューチャー映画でした。
せんきちお目当ての泉京子は、大蔵新東宝における三原葉子のような役どころ。
のっけから、ゆるーいセクシーダンスを疲労、もとい、披露してくれますが、三原葉子のムチムチボディか、それとも泉京子のスレンダーボディか、殿方のお好みも分かれるところでしょう。
筑紫あけみがこの映画ではバリバリの女ジャーナリストの役どころで、それはそれでなかなか颯爽としていてよかったです。
フィルムの状態がかなり悪く、なんだか線香花火のような模様が出る箇所がずいぶんありましたが、なるほど、フィルムってこういう劣化の仕方をするのだと、むしろ感心した次第。

『誠意なる婚活(非誠勿擾)』
2008年、中国・香港。馮小剛監督。葛優、舒淇、方中信主演。


「2009東京中国映画週間」の一。
本作のプロデュースを担当した陳國富には『徵婚啟事』という婚活映画がありますが、この映画は男性、それも中年男性の婚活を描いています。
また、『徵婚啟事』では主役の劉若英が不倫の恋に悩んでいましたが、ここでは舒淇が不倫の恋に悩んでいます。

己のみっともなさも何もかもさらけ出して舒淇に尽くす葛優の姿が涙ぐましくもあるものの、それを受けてあの思い切った行動に出るまでの舒淇の心の動きがやや見えづらいのが残念。
北海道の景色はきれいですた。
徐若瑄と葛優のお見合いでのやりとりも、かなり笑えます。

阿寒湖畔の居酒屋「四婆」、もとい、「四姉妹」の場面で、二宮さよ子、磯村みどり、雪代敬子、松浪志保のベテラン勢が登場したのにはちとびっくり。
そういえば、雪代敬子は民視の白冰冰伝記ドラマ『菅芒花的春天』でも、加勢大周の母親役をやっていますたね。

すでにご存知の通り、この映画、ニトリの子会社が買ったそうですけれど(邦題『狙った恋の落とし方』)、今回の映画祭上映に当たってもいろいろドラマがあったらしいっす(以下自粛)。
とりあえず、文法的におかしい邦題じゃなくなってよかったよ(なんだい、誠意「なる」って。「ある」じゃねえのか?一瞬、『完全なる結婚』を思い出しちまったわ)。

『シャングリラ(這兒是香格里拉)』
2009年、中国・台湾。丁乃箏監督。朱芷瑩、呉中天主演。


幼い息子をひき逃げ事故で亡くした母親の、鎮魂と再生の物語。
台湾を代表する劇団・表演工作坊がひさびさに映画製作に乗り出した作品で、原作は表演工作坊の同題のミュージカル。
観終わった後、静かだが深い余韻に包まれる、そんな一品でおますた。

上映後、恒例のロビーサイン会があったので、主演の朱芷瑩嬢にサインを頂きますたが、彼女も表演工作坊の女優さん(『色・戒』でヒロインの親友・頼秀金を演じています)。
14年前に不肖せんきち、台北の表演工作坊の稽古場で彼女の師匠である頼聲川せんせいにお目にかかったことがある旨をお伝えところ、大変びっくりしていらっしゃいました。
ちなみに、頼せんせいは笑顔の素敵な、とても気さくな方でした。

おまけ:台北で観た時、この伍佰の登場シーンで
なぜか場内大爆笑になったのでありました。

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